人間って動物の中で一番頭もいいし、言葉もしゃべれるし、一番偉いよね!

そんなこと言ってるからさあ、大変!!
動物たちが訴えを起こしましたよ!!



動物たちの訴えを聞いてみましょう!
そして、本当に人間が一番なのかを考えてみましょう。
- ドリトル先生アフリカへ行く
- 魔女・モナの物語
- ピーター・ラビット
- 星の王子さま
- 名犬ラッシー
- 動物の言葉も分からないくせに!
- 居場所もないくせに!
- すぐあきらめるくせに!
- 自分じゃ何もできないくせに!

Contents
動物の言葉も分からないくせに!
ドリトル先生アフリカへ行く
ドリトル先生は動物と話ができる世界でただ一人のお医者さんです。
でも患者は動物ばかりでなのでいつも貧乏ですが、毎日楽しく暮らしています。
ある日、ジャングルのサルの間でおそろしい伝染病が広がっている話を聞き、ドリトル先生は友だちのオウムや他の動物たちとアフリカへ向かいます。
訴え① オウム
人間ってほんといやになっちゃう!!
自分たちが一番すばらしいとうぬぼれているんだもの!!
世界ができてから何千年もたつのに、人間が理解できるようになった動物の言葉なんて、犬がしっぽをふったら「うれしい」っていうくらい!
人間なんて空も飛べないし、物も知らないし、動物の言葉も分からないし、ほんといやになっちゃう!!
ドリトル先生はオウムのポリネシアから動物の言葉を教えてもらいました。
そのポリネシアが人間について訴えを起こしました!
人間は「話ができるのは自分たちだけである」と思い込んでいるから、他の動物たちのことを見下してしまいがちです。
そして他の動物のことを「物言わぬ動物」などと呼んで自分たちと区別してしまいます。
でも、動物は人間以上におしゃべりで物知りで賢いんです。
「そんなことにも気づかないなんて、人間ってなんて愚かなんでしょう」とポリネシアは訴えています。
訴え② ウマ
人間は動物が何も言わんから、誰でも動物の医者になれると思うちょる。
だから、間違った診察をしても何も気づかないのじゃ
動物のええ医者になるにゃ、人間のええ医者になんかより、ずっとかしこい人でなきゃならん。
ドリトル先生の病院に年老いたウマがやってきました。
今までこのウマを診察してくれていた動物のお医者さんは、動物のことを何も知らなかったそうなんです。
だからウマがしてほしいことが全く分からずに、でたらめな治療をされました。
動物は言葉を話せないから、失敗しても大丈夫だろうと思われているのが本当に悲しい。
本当は「人間以上に動物のことを知らないといけないのに」とウマは訴えました。
魔女・モナの物語
『魔女・モナの物語』
小さい頃からずっと魔女志望を貫く中学3年生のモナはずっと「魔女」になりたいと思い続けていましたが、どのようになるのか分かりません。
思いつくかぎりを調べて、不意に金魚鉢の前で「どうやったら魔女になれると思う?」とつぶやいたとき、突然金魚がしゃべりだして、モナの魔女修行が始まりました。
訴え③ 金魚
モナの方から話しかけたのに、何で信じないかなあ。
本当に嫌になっちゃうなあ。
だから人間なんて嫌なんだよ。
地球上で自分たちだけが考えたり、話したりすると思い込んでるんだからね。
モナは金魚のギルが突然話したのが信じられません。
それに対してギルはなんだか言いたいことがたくさんありそうです。
ギルはこの後、「人間は知っていることしか信じない。世の中には知らないことの方が多いのに」と訴え続けます。
確かに我々は知っていたり経験したことしか信じないので、狭い世界で全てを知っていると思ってしまいます。
しかし、知らないことの方がはるかに多いのです。
また、「知らないことが多い」ことにすら気がついていない人もとても多いのです。
名犬ラッシー
訴え④ ヒト
お前はただの犬じゃないんだよな?
お前の考えていること知りたいよ。
でも、残念だけど俺には分からない。
お前は人間の言葉が少しは分かるようだけど、人間は犬の言葉が分かるほど賢くないんだ。
それなのに、人間が一番賢いことになってるとはな!
ラッシーは旅の途中でつぼを車で運んで売っているローリーと出会いました。
しばらく一緒に行動をしていましたが、もうラッシーはローリーと同じ道を行こうとしませんでした。

ローリーはラッシーの考えていることが分かりません。
それなのに、「人間が一番賢いってどういうこと!?」と嘆いています。
居場所もないくせに!
ピーターラビット
いたずら好きなうさぎのピーターラビットは、マグレガーさんの畑でしょっちゅう野菜を盗んでいました。
ところがある日、動物嫌いの青年トーマスがやってきて、ピーターたちを捕まえようとしたから、さあ大変。
ピーターとトーマスの畑を巡る戦いが始まります。
プレゼン⑤ ヒト
動物が入ってきちゃうのは、しかたないわ。
もともとは、あの子たちの土地なんだもの。
あとからきて土地をうばったのは、わたしたち人間のほうなのよ
動物嫌いのトーマスは畑の動物たちが家に入ってこないように厳重な柵を仕掛けます。
そして、ダイナマイトや電気柵を使ってピーターたちを捕まえようとします。
それでも、家に動物は入ってきてしまいます。

それに対して、隣の家に住む女性、ピアは動物にとても優しくて理解があります。
それにしても、人間は動物が住んでいる土地にどんどん入ってきて土地を奪っていきます。
そして前から自分たちの土地であったような顔をしているのです。
そして今いる土地だけでは飽き足らず、どんどん動物の土地を奪って大きくしています。

なぜ、人間はどんどん住む場所を変えていくのでしょうか?
それは結局、「自分の居場所」がないからではないでしょうか?
星の王子さま
訴え⑥ ヘビ
人間のところに行ってもさびしいさ
王子さまが地球に来て初めて会ったのはヘビでした。
人間を探している王子さまにヘビはこう言ったのです。
訴え⑦ 花
人間は風に飛ばされるから、どこにいるかは誰も知らないの。
花と違って根っこがなくて生きるのって大変よね。
次に会ったのはしゃべる花でした。
また人間がどこにいるのか聞いた王子さまに花はこう言ったのです。
ヘビと花の訴えをまとめるとこういうことではないでしょうか。
人間は常にさびしい生きものなので、安らぎを求めて歩き回る
- 人間同士が会っても、自分の居場所がないから寂しく感じる。
- 根っこがないので同じ場所にいることもできない。
だから人間はかわいそうなのです。
すぐあきらめるくせに!
名犬ラッシー
訴え⑧ イヌ
人間はすぐあきらめるけど、動物は違う!
命があれば、ずっと希望と信頼を持ち続けてあきらめない!
ラッシーがジョーの元へ帰るのためには、とても長い距離を歩かなくてはいけませんでした。
ジョーは何日ラッシーが帰ってくるのを待っていましたが、さすがに無理だろうとあきらめていました。
しかし、ラッシーはけがをしてもぼろぼろになってもあきらめずに帰ってきたのです。

人間は頭で考えることが多いので、無理なことだと判断するとそこであきらめがちです。
しかし、犬などの動物は頭で考えるよりも「本能」で動きます。
どうしてもやりたいことがあれば頭で考えるよりも、体が勝手に動くんです。
そこに命がある限り、どれだけ体が傷ついて毛並みがぼろぼろになっても希望を捨てずにあきらめることをしません。
自分じゃ何もできないくせに!
名犬ラッシー
訴え⑨ イヌ
人間って、けがをすると、ほかの人に見せて同情してもらおうとするよね!
ラッシーは旅の途中急流の川に落ちて岩にぶつかり、ろっ骨を折り後ろ足を一本負傷してしまいました。
人間だったらこんな状況になったら一人ではどうすることもできません。
誰かにけがを見せて同情されてから、お医者さんに治してもらわないといけません。
結局人間はすぐ誰かに頼ってしまいます。
でも、動物は違います。
一人で生きている動物は、けがをしても自分で治さなくてはいけません。
そこで、ラッシーは体を回復させるために、茂みの中に隠れて体を休めることにしました。
人間は誰かに頼りすぎているのかもしれませんね。
動物たちの訴えを聞いてどう思いましたか?
これでも人間が一番!なんて言えるでしょうか??