この意味って【優しくしてあげることはその人のためにならない】ってことだよね??
優しくしたり甘やかしたりすると、その人がだめになっちゃうのかな??
やっぱり意味を間違えて覚えていますね!!
「情けは人のためならず」の意味を間違えている人は本当に多いんです。
本当の意味は
です。
人や動物などに優しくすると、いつかはそれが自分にも返ってくるということですね。

いいことがあることを期待して人にやさしくするのはアレですが・・・でもそういう気持ちを持つことは大切です!
日本では「恩返し」と言って昔話によく出てきますよね。
- 浦島太郎
- 鶴の恩返し
- 傘地蔵
- ぶんぶく茶釜
- 猿かに合戦
など・・・・・・




昔話ではたくさんありすぎるので、それ以外から「情けは人のためならず」が分かるような気持ちに変える本を紹介していきましょう。
- 龍の子太郎
- ロビンソン漂流記
- アルプスの少女ハイジ

Contents
龍の子太郎
龍の子太郎は死んだと思っていた母親が龍になって遠くに生きていると聞き、母親を探す旅に出かけます。
鬼退治をしたり貧しい村の状況を知ることで、太郎は人のためにできることを見つけて成長していきます。
太郎は自分のことしか考えてこなく、毎日家の中で寝たり食べたりの自由な生活をしていました。
では太郎の村は裕福かといえばそうでもなく、村人たちはその日食べるものがあるかどうかという貧しい生活をしていたのです。
しかし、村人たちは太郎にはそんなことを感じさせずに良くしてくれて、太郎自身もそれが当たり前だと思っていました。

しかし、母親を探す旅に出かけ自分の村以外のことを知るにつれて、太郎はいかに自分だけが恵まれていたのかを実感します。
と、同時に訪れる村という村が米も作れないほどの貧しい生活であると分かり悲しくなりました。
そして、今まで自分だけが恵まれた生活をしていた罪滅ぼしと恩返しのつもりで、「命をかけてでも何か人のためにしたい」と思うようになったのです。
今までの自分は恵まれすぎていて、「他に困っている人がいることなんて考えたこともなかった」ことに太郎は気づきました。
そして、今まで受けた恩返しのために山を砕いて水を田んぼに引こうとしたのです。

気がつかないだけで、人は色々な人から助けてもらって生きているんですよね。
- ご飯を作ってくれる
- 勉強を教えてくれる
- 一緒に遊んでくれる
- 住む家を提供してくれる
など・・・・
むしろ助けてもらわないと一日も生きられないのかもしれません。
そして、そのことが当たり前になってしまっていては毎日食べて寝て過ごしていた太郎と同じことです。
まずは自分がいかに恵まれているのかに気がつくべきです。
そしてそれに気がついたら、今度は今までの受けた恩を他の人に返してみましょう。

ロビンソン漂流記
ロビンソンは20年以上も遭難生活を送る前に、実は2年間海賊の奴隷になっていました。

うまく、海賊の主人から海を泳いで逃げ出しますが、猛獣のうようよしている危険な島にたどり着いてしまいました。
動物たちから逃げとおして何日間後、たまたま立ち寄ったポルトガル船に乗せてもらうことができて、ロビンソンはブラジルに向かうことになりました。
助けてもらったお礼にロビンソンはポルトガル船の船長に持っているものを全て差し上げたいと願い出ますが、船長はそれを断りました。
もし、何も持っていなければあなたはブラジルで飢え死にするかもしれませんよ。
そうなったらなんのためにあなたの命を救ったのか分からなくなりますからね。
船長のこの言葉は「困ったときはお互い様」ということではないでしょうか。
困っている人との立場はいつ逆になるか分かりませんし、いつ自分が困る人になるのかもわかりません。

だから、今あなたが助けられたといっても、お礼として全財産を差し出す必要はありません。
もし、全財産をもらっても助けた相手がそれが原因で飢え死にでもしたら何のために助けたのか・・・
お礼なんて「ありがとう」の言葉だけでも十分です。
そして、あなたを助けることができれば、今度は別の困っている人をあなたが助けることができます。

アルプスの少女ハイジ
両親を亡くした少女、ハイジはアルプスの山に住むおじいさんのところに預けられます。
少年ペーターの家族や動物たちとのびのび明るく生きるハイジでしたが、お金持ちの家の娘クララの話相手として引き取られることになりました。
ここでも明るくふるまうハイジでしたが、だんだん山が恋しくなりホームシックになっておじいさんのところに戻ることになります。
しばらくして、クララたちが山にやってきますが・・・そこである奇跡が起きます。
ハイジはフランクフルトのゼーゼマンさんの家で暮らすことになりました。
気の合うクララや医者のクラッセン先生と出会って楽しい日々をハイジは送っていました。
それでもハイジの心はやはりいつもアルプスの山にあり、ハイジは山に帰りたいとホームシックにかかって倒れてしまいました。

命の危険もあったため、クラッセン先生はハイジを山に返した方がいいと言ってくれ、ハイジは山で以前の元気と明るさを取り戻すことができました。
ハイジのおじいさんも口では言わなかったのですが、ハイジが戻ってきてとても喜んでくれました。
しかし、クララがハイジロスになり元気を無くしてしまいました。
元々病弱で歩けなかったのですが、ますます弱ってきてしまいました。
そこで、ハイジに会いに来て夏の間だけアルプスで過ごすことにしました。
アルプスのきれいな空気や自然、ハイジやおじいさんたちと交流するうちにクララは心も体も元気になっていきました。
しかし、クララにとって一番大きかったことは今まで誰かに頼りっぱなしだったのが「誰かに頼られる」経験をしたことです。
クララがヤギの雪ちゃんに葉っぱを食べさせていると、雪ちゃんの目はクララを頼っているように見えました。

そこでクララは勇気を出して立ち上がり、ハイジをびっくりさせました!!!
ハイジ、おじいさん、クララに続いて、家庭の不幸で落ち込んでいたクラッセン先生はアルプスの山に癒されて、すっかり元気を取り戻しました。
ペーターはクララの車いすを壊したことをいつかばれるのではないかと毎日びくびくしていました。
でも、クララのおばあさんの「悪いことをした人はその悪事が自分の身にはねかえって一人だけ辛い思いをする」という言葉を聞いて謝ることができました。
クララの父親のゼーゼマンさんもクララが歩けることにとても感激しました。
ハイジが山に戻ったことで、ハイジの大切な人たちがみんな幸せになることができました。

でもハイジにはまだ幸せにしたい人がいるのでした。
それはいつもハイジに優しくしてくれるペーターのおばあさんです。
ペーターのおばあさんはいつも寝心地の悪いベッドに薄い毛布で寝ているので体がとても寒いのです。
ハイジはペーターのおばあさんのためにフランクフルトで使っていた高級なベッドと温かい毛布をおばあさんにあげたいと言います。
ハイジのお願いにはクララのおばあさんも大賛成でした。
神さまがわたしたちにいいことをしてくださったら、ほかにもこまっている人たちがいることを、わたしたちはちゃんと思いだすようにしなくてはね。
自分たちが幸せだと感じることができたら、今度は他の人も幸せにしてあげましょう。
