みんなは‟ないしょ”にしてることってある?
僕は自分のないしょは秘密にしたいけど、友達のないしょとか聞いちゃうと言いたくなっちゃうんだよなあ・・
「ここだけの話」ってやつですね!
でも「ここだけの話」っていうと不思議なことにあっという間に広まっちゃうんですよね。

しかも伝言ゲームのように中身が少しづつ変わっていくのがまたやっかいで!
本当にないしょにしたいなら誰にも言わないのが一番ですが、それもそれで大変なことがあります。
まずはこの絵本を読んでみてください。
Contents
王さまの耳はロバの耳
ある床屋が王様の髪を切っていると、ロバの耳であることを知ってしまいました。

「誰にも言うなよ」と言われていた床屋ですが、隠しているのがとても辛くなり病気になってしまいました。
そこで、深い井戸に向かって「王様の耳はロバの耳~~~!」と怒鳴るとスッキリすることができました。
しかしなんと、その井戸は世界中の井戸とつながっていて、床屋の声は世界中に届いてしまい王さまの耳がロバの耳であることはばれてしまいました。
このお話から3つのことが分かります。
- ないしょはどこから広まるか分からない
- ないしょをずっと抱えているのは体に悪い
- ばれたないしょは堂々と認める
ないしょはどこから広まるか分からない
床屋は王様から「誰にも言うなよ。言ったら死刑だぞ」と言われていたにも関わらず、誰もいないと思って井戸に向かってないしょを叫んでしまいました。

でも、そのないしょはあっという間に世界中に広まってしまいました。
人に言わないならいいだろうと思っていても、どこからそのないしょが広まるか分かりませんね。
ないしょをずっと抱えているのは体に悪い
ないしょというものは、知ってしまうと誰かに話したくてたまらなくなるものです。
ないしょをずっと隠しておくのはとても大変で、この床屋は病気になってしまいました。

ないしょをずっと誰にも言わないということはとても大変なことなんです。
あなたはそこまでの覚悟があって、ないしょを聞いていますか??
ばれたないしょは堂々と認める
王さまはないしょをばらした床屋を結局死刑にはしませんでした。
それどころか、「わしの耳はロバの耳である」と国民に向かって発表しました。
これによって、今までは「乱暴で人の話を聞かない怖い王さま」という国民の王さまに対する見方が正反対になりました。
ないしょを明るく話す王さまは「親切で優しい王さま」と思われるようになりました。
もうみんな知っているのに、まだないしょを隠そう隠そうとするほどみっともないことはありませんよね。
特に今の政治家や大きな会社や芸能人!
ネットで騒がれていてもテレビは何に気をつかっているのか全然取り扱いません。
本人はまったく喋ろうともしないし、そうするとますますイメージが悪くなります。

どうせみんな知ってることなら全部話してしまえば、気分もすっきりするし、潔い人だと尊敬もされるようになりますよ。
では、”ないしょ”について考えることのできる本を紹介していきましょう。
- おしゃべりなたまごやき
- トム・ソーヤの探偵
- ないしょにかんぱい!
ないしょはどこから広まるか分からない、ばれたないしょは堂々と認める
おしゃべりなたまごやき
ある日、王さまは散歩の途中でにわとり小屋からたくさんのにわとりを逃がしてしまいます。
お城は大騒ぎになり、にわとり小屋を開けた犯人捜しが始まりますが、もちろん見つかりません。
王さまがこっそり部屋にいためんどりにないしょを打ち明けると、めんどりは卵を一つ産みました。
それを使って目玉焼きを作ってもらい、食べようとすると中から声が聞こえてきました・・・
王さまは部屋にいたにわとりだけにこっそり、小屋を開けてしまったことを打ち明けました。

王さまが安心して、そのにわとりの産んだ卵で作った目玉焼きを食べようとナイフで切ったら中から声が聞こえてきました。

あらら、こんなところから王さまの内緒がみんなにばれてしまいました。
やはり、ないしょはどんなところから広まるか分かりませんね。
そして、王さまはばれたないしょを隠そうとはしない優しい王さまでした。
王さまがにわとり小屋を開けたのも、小屋にたくさんいてきゅうくつだろうから出してあげたいと思ったからでした。

そして「にわとりが逃げたのは自分の責任です」と自分から牢屋に入ってしまったコックにないしょを打ち明けて牢屋から出してあげました。
そんな王さまだからコックも「秘密にしますよ」と許してくれたんですね。
自分の失敗はきちんと認めて、謝る人にはきちんと謝りましょう。
ないしょをずっと抱えているのは体に悪い
トム・ソーヤの探偵
トム・ソーヤと友人ハックルベリーが殺人事件の犯人にされたサイラスおじさんのために名探偵になって、活躍します。
ミシシッピ川の船で出会った不思議な男や盗まれたダイヤモンド、そして真犯人は??
トムの学校では殺人事件の話でもちきりです。
トムとハックは名探偵なので、事件のことは全て知っていました。

でもそれを今みんなの前で言うことはできないのです。
今度裁判があり、トムはそこで全て話すつもりだったからです。
でも、小学生の男の子ですから、ないしょをずっと隠しておくのはとても大変です。
大人だって言いたくて病気になるくらいなのに、ましてや子どもですからね・・・
でもトムとハックはこう考えてないしょを守ることができました。
もし、おれたちが知ってることをぜんぶ話したら、たちまち英雄になれるものな。だけど、よく考えると、だまっていたほうがもっとりっぱな英雄だよ。だって、こんなときにだまっていられるやつなんて、百万人にふたりといないからな。
小学生男子にとって‟英雄”は何よりの憧れではないでしょうか??

”ないしょをしゃべってしまう英雄”より”しゃべらない英雄”の方がなんかカッコいい気がしませんか??
最後に紹介するのはちょっと違った”ないしょ”についてのお話です。
ないしょは悩みを解決する
ないしょにかんぱい!
3年1組の担任・八木先生は教室に「太郎」というポストを置きました。
クラスの子どもたちは太郎くんあてに「ないしょの手紙」を書いて入れます。
八木先生はそれを読んで、「ないしょの返事」を書いていきます。
八木先生は最初は「先生あて」に書いてくれるように言っていましたが、誰も手紙を書いてくれません。
そこで、「太郎」に手紙を書いてほしいと書き換えると、ないしょの手紙が次々に入ってくるようになりました。

ないしょって時々不思議ですよね。
人のないしょは誰にも言わない方がいいですが、自分のないしょって誰かに分かってほしい時とかないですか?
知られたくないけど、誰かに分かってほしい不思議な気持ち。
そして、解決するより誰かに話しただけで楽になるこれまた不思議なもの。
太郎くんにあてた「ないしょの手紙」は八木先生と太郎君が返事を考えて出した生徒の机の中にこっそり入れられました。
太郎君のおかげで、みんな悩みやモヤモヤがスッキリして、明るい3年1組になりました。
今まで、”ないしょ”について考えたこともなかったけど、これから気にしてみる!
例えばどんなことですか??
なるべく人のないしょは聞かないようにする!
本人から直接じゃなくて誰かから聞くとそれが本当か分からないしね!
そして、もし聞いても頑張って言わないようにする!
後は、本当に誰かに聞いてほしかったら、仲のいい友達だけに話すとかね!
信用できる人じゃないと!!