夕飯の前にお菓子食べてたらお母さんに怒られるし
あーあ なんで食べ物って嫌いなものも全部食べないといけないんだろ
好きなものだけ食べてちゃだめなのかなあ・・・

好きなものだけ食べることができる世界があったらいいですよね!
お菓子も食べ放題!!

でもそんな世界になったらどうなるでしょうか???
決してハッピーにはならないと思いますよ???
その理由をこの本を読んで考えてみましょう!!
- きゅうしょくかいじゅうモグモグン
- サーカスの夜に
- ピノッキオの冒険
- やきざかなののろい
- いのちをいただく
- 嫌いなものを食べてもらうと好きなものまでとられてしまう!
- 体は食べたものでできている
- お腹が空いてればきらいなものもおいしくなる
- きれいに残さず食べてあげる
- 食べ物を食べることは「命」を食べること
Contents
嫌いなものを食べてもらうと好きなものまでとられてしまう!
きゅうしょくかいじゅうモグモグン
ゆうくんは好き嫌いが多くて給食もいつも食べ終わるのがとても遅い。
ある日、ゆうくんは給食のおばさんから「なんでも食べてくれるモグモグン」の卵をもらい代わりに給食を食べてもらうことにしますが・・
モグモグンはみんなに分からないようにゆうくんの嫌いなものを食べてくれるので、ゆうくんは大助かりです。
でも、それだけじゃ足らなくなってきたモグモグンはゆうくんの好きなものまで勝手に食べ始めて、それだけでなく他の友達の給食も食べだしてしまうのです。
当然、給食が勝手になくなって教室は大騒ぎ!
慌てたモグモグンは教室から出て行ってしまい、帰ってこなくなってしまいました。
ゆうくんはモグモグンがいなくても、今日こそはきらいな干しブドウを勇気を出して食べてみました。
思ったよりもおいしい・・とゆうくんは干しブドウを食べれるようになってみんなも喜んでくれました。
でもどうして給食を全部食べないといけないの?
それは給食には体を大きくするための栄養がバランスよく入っているからですね。
体は食べたものでできている
サーカスの夜に
両親の離婚でひとりぼっちになった少年は、13歳の誕生日に憧れのサーカス団・レインボーサ ーカスに入団させてもらいました。
ハイヒールで綱の上を歩く元男性の綱渡り師、残り物を上手に料理するコック、空中ブランコで空を飛ぶペンギンなど個性豊かな仲間に囲まれて少年はサーカス団の中で自分の居場所を見つけていきます。
少年はサーカス団に入ってしばらくはコックと一緒に料理を手伝います。
その時コックは少年に食べ物と心について色々話を聞かせてくれます。
「そいつが食った物、それがその人物のすべてって訳さ」
人間の体は食べたものでできています。
バランスの良い栄養のある食べ物を食べていれば、体も心も健康でいられます。
コックは貧乏なサーカス団ですので、高い食材とかは使えずに安いものやお店で余ったものを使っています。
でも、団員たちの体つくりのために栄養のあるバランスの良い食事を作ることをこころがけています。
お菓子ばっかり食べてご飯を食べなかったり、好き嫌いが多くて給食を全部食べないようだと栄養が足りなくてやせてしまったり逆に太ったりしてしまいます。

ちゃんとしたものを食べない人はちゃんとした人にはなれません。
もう一つちゃんとしたものを食べないでお菓子ばかり食べているとすぐお腹が空いてしまいます。
お腹が空くとどうなるか・・・コックがおしえてくれました。
「食べ物は、争いの元になる。みんな、腹を空かせるから、腹立たしくなるんだ。」
「ハングリーとアングリーは、根っこでは繋がってる。すべての戦争も、もとをただせば空腹が原因さ。」


ハングリーは英語で「お腹が空いていること」
アングリーも英語で「怒ること」 です。
お腹が空いているとそれだけでイライラしてきませんか?
戦争も元々は「自分の国に食べるものがないから他の国から奪う」ことが原因だと聞いたことがあります。
お菓子ばかり食べていることはいつもイライラしていてキレやすいと言われています。
お腹が空いて家の人とけんかをしたり、友達と仲が悪くなってしまったら悲しいですよね?
でも、嫌いなモノってやっぱり食べたくないよ?
そうですね。
でも、お腹がとても空いていてほかに何も食べるものがなくても嫌いなものは食べませんか?
それに、食べてみたら案外おいしいもののあるかもしれませんよ?
(これを「くわずぎらい」といいます。)
お腹が空いてればきらいなものもおいしくなる
ピノッキオの冒険
ジェペットじいさんはことばをしゃべる木から人形を作り、ピノッキオと名づけます。
ピノッキオはうそをついたり約束を守らなかったり散々大人たちを困らせる悪い子でしたが、ある事件をきっかけにいい子になろうと決心します。

ピノッキオはいなくなったジェペットさんを探しに海に行きました。
ハトに背中に乗せてもらって空から一日中探しましたが、見つからずにピノッキオはとても疲れてしまいました。
海岸に建てられたハト小屋に泊まろうと中に入ると、ピノッキオの大嫌いなエンドウ豆が大量にあるだけでした。
でもピノッキオはエンドウ豆をお腹いっぱい食べて「エンドウ豆がこんなにおいしかったとは知らなかった!」と大満足です。
そこでハトはピノッキオにこう教えました。
「ほんとうにおなかがへっていて、ほかにたべものがにときには、エンドウ豆だってごちそうになるんだよ。おなかがへっていれば、すききらいもなければ、ぜいたくもいわないものだよ」
ではもう一つ「嫌いなものが好きになるお話」です。
きれいに残さず食べてあげる
やきざかなののろい
主人公の男の子は焼き魚が大嫌いで食べたふりをして食べ散らかします。

食べ散らかした焼き魚がお風呂にも、布団にもついてきて、「きらわないで食べてくれ~~」と迫ってきます。
逆に焼き魚に食べられそうになった時にノラ猫に助けられるのです。
男の子は助けられた猫に教えられて、焼き魚を食べるのが大好きになりました。
「あー、きょうも やきざかなが たべたいなぁ」
こんなに やきざかなが すきになってしまったのは、やきざかなの のろいなのでしょうか。

絵本の終わりできれいに食べてもらえた焼き魚が笑っています。
それまで食べ散らかされた焼き魚はずっと怒った顔をしていたのに。
もちろんそれもありますが、もう一つの理由はきれいに食べてもらえたからですね。
焼き魚は当たり前ですが元々は生きていましたよね。
でも、人間が食べるために殺して焼いたのです。
つまり、焼き魚を食べることは「魚の命を食べる」ことです。
自分の命が食べられるのに、食べ散らかされたら悲しいって思いませんか?
食べ物を食べるということは「命をいただく」ということです。
次は「命をいただく」ことがとてもよく分かる絵本です。
食べ物を食べることは「命」を食べること
いのちをいただく
このお話は実際にあったお話です。
坂本さんは、食肉センターで牛を食べられるお肉に変える仕事をしています。
息子のしのぶくんは、小学校の授業参観でお父さんの仕事を「ふつうの肉屋です」と答えました。
その後、担任の先生に「おとうさんが仕事ばせんと、だれも肉ば食べれんとぞ すごか仕事ぞ」といわれたしのぶくんは、「おとうさんの仕事はすごかとやね」と坂本さんにいいました。
そんなある日、坂本さんがつとめる食肉センターに一頭の牛と女の子がやってきます。
女の子の牛に謝る姿を見た坂本さんはもう仕事をやれないと思うようになるのですが・・
女の子がかわいがっている牛の「みいちゃん」も売られて肉に変えられてしまいます。
ずっと「みいちゃん ごめんねぇ ごめんねぇ」と語りかける女の子の姿を見て、とても「みいちゃん」を殺せないと坂本さんは思い、明日の仕事を休もうと忍君に言います。
しのぶくんはお父さんの仕事のすごさが分かっているのでこう言って仕事に行くように約束をさせます。
「お父さん、やっぱりお父さんがしてやった方がよかよ。心の無か人がしたら、牛が苦しむけん。お父さんがしてやんなっせ」
坂本さんが「みいちゃん」から変えたお肉を女の子の家で食べたそうですが、女の子は泣いて食べられませんでした。
するとおじいさんが女の子にこう言いました。
「みいちゃんのおかげでみんなが暮らせるとぞ。食べてやれ。みいちゃんにありがとう言うて食べてやらな、みいちゃんがかわいそかろ? 食べてやんなっせ」
女の子は泣きながら「みいちゃん いただきます。 ありがとう おいしかあ」と食べました。
食肉センターは動物の命を食べ物に変える工場です。

そこでは坂本さんのように動物を殺すときも感謝をして丁寧に取り扱います。
だから食べる私たちも動物だけでなく植物の命を食べて生きていられるということに感謝しなくてはいけません。
もう一つ感謝することがあります。
それはあなたの前にある料理を作ってくれた人にです。
作ってくれたお母さんや給食のおじさん、おばさんだけでなく、お肉に変えてくれた人、それを運んだ人、牛や豚を育てている人、野菜やお米を作ってくれた農家の人、食材を売ってくれたお店の人などなど。



あなたの目の前にある料理にはものすごいたくさんの人が関わっているんです。
そう思えば、食べ物を粗末にしたり好き嫌いを言ったりできなくなるはずです。
おじいさんやおばあさんから食べ物を残したり粗末にしたりすると罰が当たるって言われたことはないですか?
昔の人は食べ物には神さまがいると考えていたんですね。
それはこの本を読んでみてください。
命をくれた動物や植物についてどう思うのかを考えてみてください。
他にも「食べ物と命」について読んでみたらいい本を紹介しておきます。
この作者の小川糸さんは食べ物のことをたくさん書いていて読んでいるとお腹が空いてきます。
かわいがっていたブタを殺す場面は悲しいですが、食べることに感謝したくなります。
食べたものが体の中でどうなるのか、透明な体の中で食べたものがどんどん変わっていきます。
これを機会に「命」について考えてみるといいですね♪
今日のおさらい♪
- 嫌いなものを食べてもらうと好きなものまでとられてしまう!
- 体は食べたものでできている
- お腹が空いてればきらいなものもおいしくなる
- きれいに残さず食べてあげる
- 食べ物を食べることは「命」を食べること
- きゅうしょくかいじゅうモグモグン
- サーカスの夜に
- ピノッキオの冒険
- やきざかなののろい
- いのちをいただく
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